見極める力・感じる心

ヒゲ犬先生がつづる犬の健康ブログ

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奇麗な水とタウリンと 猫と腎不全と手作りゴハン

朝焼けの画像

 

先日、腎不全の猫の食事相談の予約診療がありました。

猫ちゃんが病院が嫌いなので、飼い主ご本人のみ。

 

そういえば食事相談だけで予約頂くのは初めてです。
他の病院で血液検査をした所、腎臓の数値が上昇。
薬をすすめられたのですが、手作りご飯を工夫して腎臓の負担を減らしたいとのご希望。

やり取りから得る所も多かったので、残しておきましょう。

 

現在のレシピ:
鶏肉、タラ、鮭がタンパク源。
炭水化物:たまにカボチャ
野菜:人参・白菜・ブロッコリー・カブ、マッシュルームなど。
味噌を少々。
昆布とカツオブシで出汁をとったものをかけている。

 

私からのご提案。
その1 タンパク源を若干減らす
その2 タウリンの源としてあさりやしじみを加える or 煮た汁を加える
その3 腎臓からビタミンBが失われやすい。貧血予防に何か → 週に1回レバーを加える、イワシも使ってみよう
その4 とにかく奇麗な水をたっぷり。軟水の天然ミネラルウォーター硬度40以下
その5 大さじ1〜1杯半の脂肪分。鶏の脂や、非加熱の食物油。くるみ油、亜麻仁油などなど
その6 生薬の「黄耆」の粉を食事に加える。
その7 炭水化物をしっかり煮込んで「糖化」させる

 

手作り食で多いのが、「油を加えない」ケース。
熱を加えない質の良い油は体には絶対必要。
皮膚の油、ホルモンの材料のコレステロールなどなど。
悪いのは「加熱した油」か「空気に長く触れて錆びた油」
良質な油をカロリー源として加えましょう。

 

肉の皮や脂身は取っていたようですが、
そこにこそ必須脂肪酸が豊富に入っているので、そこは取らずに使いたい所。

 

猫の手作り食で気をつけたいのが「タウリン」源。
Cheryl Schwartz先生も(東洋医学)、Donald Strombeck先生も(西洋医学)、
腎臓が悪い子の手作り食には「clam(二枚貝)を入れろ」とおっしゃるので、
タウリンは大切に。せっかく日本にはあさりもしじみもありますし。

 

奇麗な水分たっぷり・タウリン補給・腎臓からこぼれるビタミンB群の補給、
この3つが猫の腎臓の負担を減らす食事を作る外せないポイント。

 

タンパクやリンなど細かい栄養素の計算より、ポイントを押さえて美味しく楽しく。

 

こちらの記事も参考にしてください。

 

d-monkey.hatenablog.com