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ヒゲ犬先生がつづる犬の健康ブログ

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じめじめ梅雨に生姜パワー 犬と元気に乗り切る秘訣

おろし生姜の画像

自宅で生姜をすりおろして色々なものにかけて食べるのがマイブームです。
じめじめして食欲がふるわないこの時期、
犬も飼い主さんも、
生姜をうまく利用して元気に乗り切りってみませんか?

 

 

犬に生姜?

 

生姜は古代より高麗人参と並んで、
薬として重宝されてきました。
特に吐き気をおさえる効果がピカイチ!

 

梅雨でジメジメするこの季節。
なんとなく蒸し蒸しして、
キュウリ・スイカ・トマト・冷奴など、

あっさりした食材、
体を冷やす食材を食べる機会が増えます。


ワンちゃんも同じ食材をもらう機会が増えるので、
内臓の冷えには注意が必要。

 

そんなときにすりおろした生姜を一緒に食べて、
体を中からほんのり温めてあげると、
冷やす・温めるのバランスが取れて、
胃腸を元気に保てます。

 

湿気を取るためにクーラーをかけると、
足元が結構冷えるものです。
特に高齢犬は、
床の冷たさとクーラーの冷気で冷えの影響を受けやすいです。

 

温める食材である生姜をこの時期に使ってあげると、
元気に梅雨を乗り切れます!

 

犬に生姜はどのくらい与えて良いの?

すりおろした生姜を、

小型犬 ー ティースプーン1/4杯
20kg以下 ー ティースプーン1/2杯
大型犬 ー ティースプーン3/4杯

これが犬にあげて良い生姜の量です。

 

こちらを参照
http://www.dogsnaturallymagazine.com/how-to-give-your-dog-ginger/
http://www.dogcancerblog.com/blog/ginger-to-help-dogs-with-cancer/


手作りごはんに混ぜ込むことで、
湿気で食材が傷みやすいこの時期に、
毒消しの効果も期待できます。

 

犬への生姜の効果

 

ざっと並べると、
心臓病の予防、便秘予防、呼吸器疾患の予防、
酔い止め、関節炎、口臭予防、免疫力アップなどなど。

 

1 酔い止め効果

車にのせる30分前に、

生姜のしぼり汁を数滴あげます。


眠くなる、のどが乾くなどの薬に見られる副作用もありません。
長距離ドライブでは数時間おきにちょくちょくあげます。

 

海外ではこの「吐き気止めの効果」に着目して、
「抗ガン剤の吐き気をおさえるには生姜」
という論文が多数出ています(文献1,2)

 

2 胃のトラブル、ゲップ、そして胃拡張

大型犬で怖いトラブルに、
「胃拡張」があります。

 

d-monkey.hatenablog.com

 

生姜には胃を膨らみにくくし、

胃の動きを整えて

胃を空になる手伝いをする作用があります。


大型犬でゲップをしやすい、
胃液を吐きやすい犬は、
食事に少量生姜を加えてみましょう。

 

3 関節炎

生姜には自然の消炎剤としての効能が。
さらに体を中から元気にする作用とあいまって、
高齢のワンちゃんの関節トラブルにはもってこいです。

 

内臓を元気に。
関節の痛みもおさえてくれる。
筋力が落ちて便秘がちのわんちゃんに。

 

一石三鳥

 

すりおろした生姜を、
高齢犬の食事に加えてみましょう。

 

もちろん、
ジメジメした日や急に冷えた日に、
関節がしくしく痛む方も、
積極的に生姜を取ってみましょう。

 

4 免疫力のアップ

マウスのガンの進行を、
生姜の抽出液が送らせたよーという論文があります(文献3

運悪くフィラリアに感染してしまった犬で、
フィラリアの幼虫を生姜が減らしてくれたよという論文も(文献4

 

生姜には体を守る力をアップさせる効果があります。

・胃を元気に
・関節炎をおさえ
・免疫力アップ

 

しばらく私の生姜ブームは続きそうです。

 

梅雨をのりきるもう一工夫

 

ちょっと薬膳の話。

 

梅雨時期に、
生姜と組み合わせて胃腸を元気にする食材は、
紫蘇、ゆず、三つ葉などの香りの良い食材です。


香りの成分が、
ジメジメしてモンモンとした気分をぱっと晴らし、
胃腸を元気にしてくれます。

 

そして湿気を追い出すには、
キュウリ、スイカ、トマト、ゴーヤ、ハト麦など、
体から湿気を追い出す食材を加えると吉。
これらの食材は体を冷やしやすいので、
生姜の内臓を温める力を借りましょう。

 

ジメジメで既に疲れた胃腸には、
モチ米、山芋、サツマイモ、カボチャ、
ニンジン、キャベツ、しいたけなど、
消化の良く、弱った胃腸をフォローしてくれる食材を加えると、
活力が戻ってきます

 

もちろんワンちゃんのゴハンにこれらの食材を加えれば、
一緒に元気に梅雨を乗り切れます。

 

最後に

 

「常備薬」として薬を置いておかなくても、
手に入りやすい「食薬」の知識があると、
体の負担も少なく便利です。

 

今回のまとめ
・吐き気、車酔いには生姜
・関節がシクシクしたら生姜
・人は風邪の予防に生姜

 

一昨日は、水餃子に生姜をのせて頂きました。
昨日はソーメンにミョウガ、オクラ、スプラウト、温玉に納豆。
最後に生姜をのせてぶっかけで。

 

あ、犬じゃなくて私のゴハンですが。

 

今日は生姜をのせて、
何を食べましょうか。


参考文献

文献1
Searching for Evidence to Support the Use of Ginger in the Prevention of Chemotherapy-Induced Nausea and Vomiting.
Bossi P, et al. J altern Complement Med 2016.
文献2
Cancer Chemoprevention Effects of Ginger and its Active Constituents: Potential for New Drug Discovery.
Wang CZ, et al. Am J Chin Med 2015.
文献3
Effect of alcohol extract of Zingben officinale rose on immunologic function of mice with tumor.
Liu H, et al. Wei Sheng Yan Jiu 2002.
文献4
Antifilarial effect of Zingiber officinale on Dirofilaria immitis.
Datta A, et al. J Helminthol 1987.

 

疲れたときにスープで温まるとほっとします。

10分くらいで出来る簡単レシピ。

メンマと鶏肉のスープが私の気に入り。

 胃腸が疲れたときのキャベツと生姜のスープもおすすめ。

 

カラダが変わる、おいしいスープ―出る。効く。

カラダが変わる、おいしいスープ―出る。効く。

 

 

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