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ヒゲ犬先生がつづる犬の健康ブログ

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老犬のケア、一緒にできる犬の老化予防

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こんにちは、あじな動物病院の中西です。愛犬に少しでも長く元気でいて欲しい、愛犬の老化の気配、何か早めにしてあげられないかな・・・。犬が年をとっても元気でいるためにできること、一緒に見ていきましょう。

犬の老化とは

「老化」とは一体何が起きているのでしょう?古くなって塗装がはげ、錆びてしまった車を想像してみてください。

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・エンジンがかかりにくい、不安定 = 内臓が弱っている、体力の低下
・走るとキーキー鳴る = 関節の老化
・ボディの塗装がはげて錆びついている = 皮膚の老化


ポイントは「錆び(さび)ること」です。


老化とは「細胞が錆びて本来の仕事が出来ない、滑らかに体が動かず、エンジンが弱ってきている」状態を言います。錆びてもろくなってしまっていますので、「優しく、とにかく優しく」ケアすることが必要です。早くからさびないように、ピカピカに磨きをかけてあげましょう。


愛犬の老化のケアのポイントは、

・キレイで美味しい水
・消化の良い食事
・脳が元気になる食材
・気持ちの良い運動・遊び


まずは犬の老化のサインを見ていきましょう。

犬の老化のサイン

全身の細胞が錆びて弱ってくるのが老化のサインです。

皮膚 足腰 肉球
白濁 乾燥 口臭・歯石 白髪 カサカサ 筋肉が落ちる カサカサ
目ヤニ 縁が硬い 舌が出る バサバサ シミ 曲がらない ヒビ割れ
輝きが弱い 鼻水 うすい 出来物 動きが硬い 角化異常

白髪が見た目で一番わかりやすいですよね。


脳の老化

・ものごとを忘れていくーしつけ、食事、飼い主、物の配置、散歩コース、名前など
・反応が鈍くなるーつまづきやすい、動きが遅い、飲み込みの失敗
・体温調節が苦手にー特に冷えに弱くなる、
・視力、聴力の低下ーびっくりしやすくなる
・行動の変化ーぐるぐる回り続ける、徘徊、不安・夜泣き、怒りっぽい、我慢ができない
・睡眠の変化ー昼夜の逆転、寝る時間が長い

若い頃と何か行動の違う・・・と感じたら、その感覚を大切にしてください。それが老化のサイン、あるいは病気の前兆かもしれません。

筋力の低下

・段差が苦手
・排便に時間がかかる
・おもらし(便・尿) ー 出口を閉じる筋肉(括約筋)が弱るため
・よく転ぶ
・背中が丸くなる
・歩くのが遅い

筋肉が落ちて足が細くなったな・・・と感じたなら、筋力を落とさないためのケアを始める同時に「事故の予防」も考えましょう。

老犬のためのバリアフリー化

落ちる可能性がある場所、玄関の段差や階段には入れないように柵を。

リッチェル ペット用 木製おくだけゲート レギュラー

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段差にはスロープを付け、滑るフローリングにはマットかじゅうたんを敷くか、犬用の滑らないワックスを塗りましょうを引きましょう。

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老化以外にも筋肉が落ちる病気があります。老化か病気か悩んだときは動物病院へ。


それでは年をとった犬の老化対策を一つ一つ一緒に見ていきます。


老化対策その1 キレイな水をタップリと

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年をとると、体から老廃物を追い出す力がだんだん弱くなっていきます。体から余計なものを水に溶かして追い出すのが「おしっこ」の役目です。この毎日欠かさず飲んでいる「水」。キレイな水を飲むことは、体から老廃物を追い出す手助けになります。


水道水に入っている「塩素」。水道管を通って溶け込んだ不純物。これらをおいだすために体は余計な仕事をしなければなりません。また体に入り込んだ塩素と不純物は、体の細胞を傷つけて「錆びやすく」してしまいます。


老犬にはキレイで美味しい水をタップリと


硬度が30〜40以下の軟水、天然のミネラルウォーターがオススメ。地球が濾過したキレイなお水、大地の自然なミネラルが程よく溶け込んだ美味しいお水。水を変えるだけで体の負担は激減します。体の錆びを予防するために、キレイなお水でデトックスを助けてあげてください。

[2CS] コカ・コーラ 森の水だより 大山山麓 ペットボトル (2L×6本)×2箱

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ちなみに体の中に入った毒素を「解毒」する手伝いをしてくれるハーブに、ミルクシッスル(マリアアザミ)があります。肝臓が悪くなってしまい解毒力が落ちてしまった犬でも、ミルクシッスルで元気になるケースがたくさんあります。また脳の神経を毒素から守ってくれる効果や、記憶力を改善する作用もあります。老犬にはとても良いハーブです。


キレイな水と合わせて、マリアアザミを利用するとデトックスには非常に効果的。


アズミラ ミルクティスル 20カプセル

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老化対策その2 老犬のお腹に優しい、消化の良いゴハン

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内臓、特に胃腸が年をとると、
・消化・吸収する力が落ちる
・吸収した栄養を体の隅々に届ける力が落ちる
・吸収した栄養をうまく使えない、身にならない

・・・いろいろな問題が起きてきます。

そこで、
・消化しやすい食事に変えて、胃腸の負担を減らす。
・質の良いタンパクの割合を増やして、筋肉を落とさない
・消化の負担が減ると酵素、エネルギーが節約できる
・節約した酵素・エネルギーを使って、細胞を錆びさせないように体が頑張ってくれる

これが食事のポイントです。記事の最後に参考レシピがありますので参考にして下さい。


消化を良くするために煮込む

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消化ってそもそも何でしょう?

1,胃の中で食事を胃酸と混ぜて「ドロドロ」にする。
2,「ドロドロ」と「消化酵素」を混ぜて体が吸収できるまでに小さくバラバラにする。

食事を煮込むと、食事を「ドロドロ」に出来ます。「胃」の仕事が激減

コトコト煮込んで食事に熱を加えることは、体の中の「酵素」の仕事も減らしてくれます。酵素が食事をバラバラにするのに必要な「エネルギー」を、煮込むための「熱」が肩代わり。「煮込む」という調理は老犬にピッタリな調理法です。


もう一つ大切なこと。水は沸騰しても温度が100度までしか上がりません。


ゴハンが焦げない = ゴハンが「錆びない」


老化は細胞が錆びることだとお話しましたよね?せっかく作ったゴハンが「焦げる」=「錆び」てしまっては台無しです。ゴハンを錆びずに消化を良くしてくれる調理法が「煮込む」なんです。ワンコおじや、ワンだふるリゾット、犬のお腹に優しいゴハンを始めてみましょう。


古式ゆかしき煮込み鍋

盛栄堂 煮込み鍋 24cm CA-13

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ゴハンの中のタンパク質の割合を増やす

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年を取ると食が細くなってきます。少ない食事で効率的に体に必要な栄養を取る工夫が必要です。

タンパク質の「割合い」を増やして筋肉を落とさない

体の細胞も体の中でエネルギーを作る「酵素」も、「タンパク質」が材料です。「割合い」と書いたのには理由があります。単純に食事の量・お肉の量を増やしても、年を取った胃腸では全てを消化・吸収が出来ません。食べられる食事の量の中で、タンパク質の「割合い」を増やすのがコツです。

若い頃の食事の量を「100」とします。
栄養のバランスが炭水化物:タンパク質:脂肪=40:30:30と仮定。
年を取って食事の全体量が「80」になると32:24:24の割合に。

同じ「80」を食べるにしても、「タンパク質の割合」を増やして、
炭水化物:タンパク:脂肪 = 25:35:20 という風にするわけです。

「筋肉や細胞の材料はしっかり確保!」

ちなみにタンパクと脂肪のバランスがとても良いのは「ヤギさんのミルク」
年を取ったらヤギミルクを食事混ぜると愛犬も大喜び。

ミルク本舗 オランダ産ヤギミルク 100g

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治療用の流動食、高栄養食より、ヤギさんのミルクが体に本当に良いです。パルボウイルス感染症から生還したワンちゃんも、ヤギミルクで体力を回復させました。ちょっとお高いですが、粉より冷凍か生がオススメです。



お腹の元気に合わせて食事の回数を工夫する

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一回の食事の量が減ってしまったなら、食事の回数を1回増やしてみましょう。
若い頃に100食べていたものが50しか食べられない。


1日の食事 100×2 = 200
            ↓
       50×2 =100 ・・・これではドンドン痩せてしまいます。


消化の良いワンちゃん雑炊、ワンコリゾットにしてあげると、50がスルリと消化されるようになります。


食事を一回増やせば、50×3 = 150 

50×2=100よりはエネルギーをとれますよね?


ただし、食べたくないなら無理するのはNG。内臓が50しか受けつけないのなら、食事の質を良くすることで、少しでも老犬の体に必要な栄養がしっかり「吸収」される選択をしましょう。無理しちゃいけません。錆び始めた体はもろいことを忘れずに、優しく、優しく。


ゴハンの「におい」を楽しむ

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年を取ると食べることへの「意欲」や「エネルギー」が減ってきます。香りの強い食べ物を使って、食べたい気持ちを盛り立ててあげるのも効果的。純粋にいろいろな美味しい「におい」は脳にも美味しいです。


「チーズ」、「ヨーグルト」、「納豆」、発酵した食材の「臭い」は犬の食欲をそそります。ちょっと臭いの強い食材を食事トッピングしてみましょう。ヤギさんのチーズあたりはなかなかにかぐわしいです。犬は大喜びですが、食べ慣れない日本の皆さんにはちょっと・・・(笑


もう一つは、軽く炒めて香り付けした食べ物。
油で軽く加熱調理すると香りが強くなり食欲をそそります。
胃が弱く無ければ、少量の「ニンニク」を利用するのも良い選択。


炒め過ぎは食材が「錆びる」ので焦がしちゃダメですよ。


犬の臭いを感じる細胞の数は、人の40倍、脳への影響がとても大きいのです。いろいろな食材の「臭い」、「香り」を嗅がせるだけでも、臭いの神経を刺激して脳を活性化します。脳をどんどん使うことは、老化の予防にとても大切なエクササイズ。季節の食材をどんどん食事に取り入れて、「色々な臭い」をかがせてあげてましょう。


酵素を補う

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「煮込んだ食事」で酵素を節約するお話をしました。
もう一つ酵素を節約する方法。


食事に消化酵素を足す


おすすめの食材は、大根・・・よりも3倍酵素が多い「山芋」。アミラーゼ、グルコシダーゼ、ジアスターゼ・・・。消化を助けてくれる酵素がタップリ入っています。


痒みが出ないか心配・・・。


そんなときは、「山芋粉」から始めましょう。漢方では薬としても扱われる山芋。心臓、胃腸、腎臓、肺、肝臓、全て元気にする薬として重宝されています。もちろん元気な酵素がタップリなのは、すりおろしたばかりの山芋。


粉で体重1kgあたり0.5g程度。
すった山芋なら5kgで大さじ1杯くらいが目安です。


山芋が痒そうで抵抗のある方は、無添加・オーガニックの「消化酵素」をどうぞ。

SGJプロダクツ ベジタブルエンザイム Mサイズ 48g

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新鮮な食材を使う

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どんな動物も、植物も、細胞を錆びさせないための「抗酸化物質」を体内に持っています。食べ物が何であれ、錆びを予防する「抗酸化物質」は新鮮な食材にはタップリ入っているわけです。逆に古くなった食材は、「抗酸化物質」がドンドン使われて、食べ物自体もあれよあれよと錆びていきます。


切ったまま置きっぱなしで茶色くなったリンゴ = 錆びて茶色くなった食材


抗酸化物質の豊富な食材を選ぶのも大切ですが、


ゴハンの材料は新鮮なものを使う


これだけで細胞の錆びを予防できます。


犬にも地産地消がオススメです。
朝にとれた新鮮な野菜、地元の新鮮な肉や魚でゴハンを作りましょう。



老化対策その3 脳を元気にする食材

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脳が体の全てに指令を出します。老化予防の秘訣は「脳を元気に」すること、そして「脳細胞」を錆びさせないこと。「遺伝子」レベルで脳を元気にすることがわかっている食材は、


・お魚の油
・ココナッツオイル
・ベリー類
 ー ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー、ブラックベリー
(Canine Nutrigenomics, W. Jean Dodds, DVM, Dogwise出版)


脳の60%は「脂肪」で出来ています。ココナッツオイルと魚の油が、脳を元気にするには最適の素材。


お魚の油ーオメガ3脂肪酸(DHA、EPA ,etc)

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お魚の油に含まれる「DHA」は、オメガ3脂肪酸と呼ばれる仲間。

・肥満予防
・炎症を出にくくする(アレルギーの予防など)
・関節炎の予防
・ガンの抑制


人なら頭の先から爪先まで、犬なら鼻の先から尾の先までいいことづくめ。
そのDHAが足りなくなると脳の老化が加速、認知症の危険がどんどん高くなるのです。


逆にDHAをタップリ取ると、

・記憶力が改善
・老化による認知機能も回復

予防だけではなく、認知症状の症状を「改善」する効果もあるのが必須脂肪酸の素晴らしい所。
(mercola,2012 Yurko-Mauro,2010)


一日の量の目安は10kgの犬で100mg程度です。

ビルバック ガンマダーム 60粒入

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これなら1日1カプセル


ココナッツオイルー中鎖脂肪酸

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脳は「スーパーコンピューター」にたとえられます。瞬間瞬間でものすんごい量の情報を処理して、ガンガン仕事をしています。たっぷり、それはもうたっぷりエネルギーがいるんです。ところが年をとると、食べ物を消化・吸収する力が落ちて身になる併用が減ります。脳で使えるエネルギー、「ブドウ糖」をうまく使う力も弱ります。


困りました・・・。


そこで代わりの燃料として登場するのが「ココナッツオイル」。消化しやすく、吸収も早い。血液にのってあっという間にスイスイ脳に到達。「脳のゴハン」になる「ケトン」の材料になります。


大事な点がもう一つ。ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、脳が「オメガ3脂肪酸」をより効果的に使えるようにします。そして脳の「オメガ3脂肪酸」が増えます。お魚の油で出てきたDHAとかEPAです。


つまり・・・


魚の油とココナッツオイルは一緒に取りましょう。
両方組み合わせることで脳にスーパーエンジンが完成します!!!
(Aldrich,2009 ; Laflamme 2012; Wolf 2009)


ココナッツオイルの量ですが5kgの犬でティースプーン1杯程度。
実は食事全体の10%までココナッツオイルにすることが可能です。
脳と胃腸と相談して、脳が元気になる「脳のゴハン」をしっかりあげましょう。


ヤギミルクに混ぜるもよし。
ブルーベリーにかけるもよし。
スプーンから直接舐めてもOK。


大切なことが一つ。
低温でしぼっただけの質の良いココナッツオイルを選んでくださいね。

有機エキストラバージンココナッツオイル 180g

有機エキストラバージンココナッツオイル 180g



錆びない元気、ベリーベリー。

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ブルーベリーにブラックベリー、クランベリーにラズベリー。あの赤、青、紫に黒の色の元が「アントシアニン」。脳の細胞を錆びさせない、抗酸化作用が強力です。脳の老化予防どころか、脳をもっと元気にしてくれます。

・記憶力の改善
・認知機能の改善
・運動機能も改善


1日10−15gくらい。


こちらの記事も参考にしてください。

d-monkey.hatenablog.com


老化対策その4 ほどよい運動ー散歩、散歩、ちょっと遊び

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体に過度な負担をかけると、あちこち傷がついてしまいます。傷がついたところは「錆びやすい」ので要注意。それでは体に負担が少なく、程よい運動は???


「散歩」


犬といえば散歩です。これに尽きます。老犬のお散歩のポイントは、

・一度に長く行くより、短めに回数を増やす
・散歩のコースを工夫して、筋肉に程よく負荷をかける
・足の裏へ気持ちの良い刺激を与える
・たくさん臭いを嗅がせてあげる


ポイント1 散歩は回数

散歩に長く行くと筋肉に疲労が残ります。回復力が落ちた年の犬にはちょっと負担です。
筋肉に程よい負荷をかけると、年を取っていてもちゃんと筋肉がつきます。
その方法は?


「できれば1日3回筋肉を刺激」


1日1回1時間の散歩より、20分を3回の散歩の方が筋肉が落ちません。
散歩で筋肉を刺激した後に、タンパク質の豊富な食事をとるとしっかり筋肉へタンパク質が届けられます。

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ポイント2 コースの工夫

前足、後ろ足、ほどよく筋肉を刺激するために、
「ゆるい上り坂」、「ゆるい下り坂」をコースに取り入れて筋肉を刺激してあげてください。
右回りの坂、左回りの坂も足にかかる負荷が変わるので筋肉には良い刺激。
バランスを取ろうとする動きが脳を刺激します。
出来れば犬が大好きな「臭いポイント」がたくさんあって、
臭いを嗅ぎながら歩いていたら、気が付きたら駆け抜けているくらいの勾配がベストですね。


ポイント3 足の裏への気持ちの良い刺激

アスファルトのゴツゴツはより、芝生や土の刺激が足の裏には気持ちが良いですね。
「心地良い」という刺激は、脳からハッピーホルモンを放出します。
傷ついた部分の修理にはホルモンはとても大切な役割を果たすんです。
散歩コースに是非、河川敷や公園など、土や芝があって歩きやすそうな場所を取り入れましょう。

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ポイント4 たくさん臭いを嗅がせる

食事のポイントでも書きましたが、犬にとって「臭い嗅ぐ」のは、脳を元気にする大切な刺激です。ゆっくりのんびりとにかく臭いを嗅がせながら、
ポテポテ歩いて心ゆくまで脳に「臭いの散歩」を楽しませてあげてましょう。


ポイントをおさえて散歩をすることで、筋肉が伸びたり縮んだり、「第二の心臓」と言われる筋肉が、血液の巡りを良くしてくれます。傷ついた細胞に栄養を送り届け、「錆びない」ためには「抗酸化物質」をドンドン送り届けないといけません。一緒に歩いて、飼い主さんも巡りを良くしましょう。


散歩が嫌いなワンちゃんでも、外の臭いをかぐのはとても良い刺激です。抱っこでもカートでも、ちょくちょく外へ連れ出してあげましょうね。
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臭いで遊ぶ

犬用のこんな遊びグッズがあります。


ポケットがたくさんあって、ゴハンやおやつを隠して犬に探してもらいます。臭いをかいで脳を使い、前足で布をめくる、鼻でこじあける、ゴハンゲットで脳が喜ぶ。

おもちゃ選びのポイントは、「難しすぎない」こと。
ほどよく探して、ほどよくお宝ゲット。

遊ぶ・食べる・脳元気!

ファンタジーワールド ドッグ・ブリック (全犬種)

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ファンタジーワールド ドッグ・トルネード (全犬種用)

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まとめ


健康の秘訣は、「キレイな水、元気な食事、適度な運動」


いろいろやるのが大変だな〜と思われたなら、大好きな飼い主さんが毎日なでてあげるだけでも構いません。


大好きな臭い、
心から安心できる手の肌触り。


安心できる、脳に気持ちが良い刺激が脳の老化を遅らせてくれます。


たくさんの対策をご紹介しましたが、今していないことをまず「ひとつ」、今日から始めてみませんか?



附:老犬のための手作り食レシピ


レシピその1

1/2カップの豚または牛肉(みじん切り)
1/2カップの鶏レバー(みじん切り)
2カップの炊いたお米
1カップの野菜(ブロッコリー、ニンジン、レタスなど、みじん切り)
小さじ1杯のすった生姜
大さじ3杯のオリーブ油
1カケラのニンニク 潰す
2個の卵
1/カップの水

フライパンに火を入れてオリーブ油をひきニンニク入れ、香りがたったら肉とレバーを入れて火が通るまで軽く炒める。その後野菜と水を入れて沸騰させる。火を弱めたら卵を加えてよく混ぜ、ゴハンを入れて混ぜてから蓋をする。再び煮立ったらそのまま室温に置く。小型犬で食分くらいの量。
(FreshFoodAncientWisdom, Ihor Johon Basko DVM, Manka Kai Publishing 一部改変)



レシピその2

1と1/2カップの炊いたお米
1/2カップの鶏胸肉、または魚(タラなど)
野菜1/4カップ カボチャ、ジャガイモ、ニンジン、ブロッコリーなど
2カップの水

圧力鍋に入れてトロトロになるまで煮込む。小型犬で4回分程度。食べる直前にティースプーン1杯のココナッツオイルと、フィッシュオイルを1回分かけて完成。



レシピその3

朝ごはん
人のオートミール1食分
冷凍ブルーベリー 1/2カップ
エクストラバージンココナッツオイル 小さじ1
ハチミツ 小さじ1

オートミールにお湯を注いで混ぜる。
ふやけたら素早くブルベリーを入れてほどよく解凍。
その後ココナッツオイルとハチミツをかけて完成

15kgの犬の一食分なので、5kgの犬なら1/3が犬、残りは人の朝ごはん。

夕食
炊いた白米または玄米 1/2カップ
脂身をとりのぞいた鶏肉 加熱済み 170g
鶏のレバー 湯通ししてみじん切り 30g
ブロッコリーの柔らかい部分のみ 1/2カップ (冷凍可)
ニンジン(中) 1/2本 
ヤギチーズ 30グラム (カッテージチーズなどで代用可)

少量のオリーブオイルで鶏肉とレバーをさっと炒める。ニンジンとブロッコリーは蒸す。すぜての材料をみじん切りにしてボウルで混ぜる。最後にチーズをかけてできあがり。15kgの犬の一食分。
(Canine Nutrigenomics, W. Jean Dodds, DVM, Dogwise出版)


出来ればココナッツオイルと大さじ1杯とフィッシュオイルもご一緒に。消化が弱そうなら1/2カップの水を入れて煮込んでからあげましょう。


カルシウム不足が心配なときは、キレイに洗った卵の殻を、コーヒー豆を挽く機械で粉にして、体重10kgの犬で小さじ1杯を1日の目安で加えてください。