あじな動物病院の中西です。ドッグフードの原材料の読み方を知りたい、という声をいただきました。そこでドッグフーの原材料のどこを気にすべきかまとめていたのですが、いざ良いフード選ぼう!となると、私は「原材料」とは別な部分をとても大切にしていることに気づきました。
療法食とのお別れ
そもそも獣医師といえば療法食、というこの時代に、一般のドッグフード選びのお手伝いをするようになったきっかけをお話させてください。
私がドッグフードに疑問を持つきっかけになったのは、我が家のボンちゃんが膵炎を起こしてゲロゲロ吐き気が止まらなくなったときのことです。10年以上前になります。
数日治療した末、一般的な膵炎の治療に従って「低脂肪の療法食」を与えることにしました。
食べるのが大好きなボンちゃんが、数日治療のために絶食したのですから、空腹でパクパク食べてくれるものだと思ってました。臭いをかいだらプイっと横を向いてそれっきり。
これは困った・・・。
ふと、ある飼い主さんが、愛犬が全く食事をとらなくなったときに、食事を一生懸命自分の口で噛み砕いてドロドロにし、それを犬にあげ続けたら元気を出したよと話してくれたのを思い出しました。
ボンちゃんのために噛み砕いてあげるか
療法食を口にいれて噛み砕いてみたところ・・・、
なんじゃこれ、まずっ!!!
泥団子を噛んだような味と食感。
いつまでも口に残る獣臭と油。
いやいやちょっと待て。こんなものをボンちゃんにあげようとしてたのか俺。
こんなものを病気に良いご飯ですって、自信満々と飼い主さんと犬にすすめてたのか私。
私が大学の獣医学部に通っていた頃は、ペットの栄養学の授業がありませんでした。牛や馬の飼料について習うくらいです。国家試験に合格して獣医師になり、実際に動物病院で働きだしてから、大手ドッグフードーメーカーが作った「最新動物栄養学」のテキストを片手に、フードメーカー主催のセミナーで獣医師専用の処方食・療法食の勉強をします。
病気の犬にはこれが最適の療法食です!と教えられ、それが最適だと学び、信じ込み、一般に売られているドッグフードは、病気の犬には良くないと思っていました。
井の中の蛙大海を知らず
ボンちゃんの膵炎をきっかけに、犬のための食事をもっと知ろう!と相成ったわけです。
ドッグフードを選びの苦労
「獣医師専用の療法食」という垣根を取り払ったおかげで、さまざまなフードを作っている方とご縁ができました。自分の動物病院を開くにあたり、いっそ処方食・療法食をやめてしまおう!と思ったのも、犬の健康のために良いフードを作ろう・提供しようという方々との出会いがあったればこそです。
犬を治療する中で、
一般のフードは一切受け付けず、生の肉や生の骨しか受け付けない犬がいたり、手作りの食事でないとアレルギーの良くならない犬がいました。
今ではインターネットが普及する中で、生食の犬のための冷凍食=BARFダイエットが海外から輸入され、手作り食そのままをパウチしたフードが売られるようになりました。
犬のための食事のバリエーションは、どんどん増えていきます。とても良いことなのですが、同時に「フードを選ぶ」という苦労をともなう時代になってしまいました。
新たな気付き
うちの犬にはどんなフードが良いのだろう?
犬を飼っている方なら、ドッグフードランキングを見ながら悩んだことが1度や2度はあると思います。
私がドッグフードを眺めるとき、、
1、ドッグフードの原材料の一番最後を見て添加物を確認
2,ドッグフードの最初の主原料を確認
3,原材料を見渡してドッグフードの特徴、セールスポイントを確認
という形で以前はドッグフードを選んでいました。
しかし最近は、原材料より他の場所を確認します。見るポイントがガラリと変わったのです。
それは・・・、
原材料を読まないフードの選び方
せっかくなのでセミナーでお伝えすることにしました。我ながらちょっといやらしい感じですみません。けれど参加費¥500です^^
原材料以外の、
・とある数値を確認する
・とあるキーワードが入っているか確認する
質の良いフードを選び出すポイントを絞れば、原材料を読み込む必要がありません。
とても簡単だと感じていただけると思います。
ダンボールが入ったような、粗悪なドッグフードを見分けるには原材料を読むことも大切なので、基本的な原材料の読み方もお伝えします。ランチを食べながらゆるりとご鑑賞ください。
セミナーに参加したいと感じていただけたらこちらよりお申し込みください。参加費はワンコイン¥500(税込¥550)です。
2月22日(月)12:30より
ZOOMウェブセミナー
ZOOMでのオンラインセミナーです。コロナを気にせず受講いただけます。申し込み頂いた方には、後日録画した動画が見られるURLもお伝えするので、時間が合わない方でも気にせずお申込み下さい。
オンラインセミナーでお会いすることを楽しみにしております。
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